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卵子提供によるメリットとリスク

         


不妊治療を長く続けているご夫婦の中には、卵子提供について検討される方も多いのではないでしょうか。
長く不妊治療を続けるうちに奥様の年齢も上がり、卵子は少しずつ老化します。卵子の老化を原因とする不妊だけなく、早期卵巣機能不全と診断された方にとっても、卵子提供を受けることは赤ちゃんを授かるための、ほとんど唯一残された選択肢となるのです。
卵子の老化や卵巣機能がうまく働かないことで、不妊治療においては次のような問題に直面します。

  • 体外受精のために採卵しても採卵数が少ない。
  • 採卵ができても卵子の状態が悪いためにちゃんと受精しない。
  • 受精しても胚の分割が進まないで、途中で止まってしまう。
  • この結果、受精卵が胚盤胞まで育たない。
  • 最終的に奥様に移植できる胚が残らなかった。
  • 胚盤胞まで受精卵が培養できないので、3日目の胚を移植したけれど着床しなかった。

このように、サイクルを何度も繰り返すけれど、「何度やっても成功しない」と悩みを抱えているご夫婦が多いのです。

日本のクリニックの生産率は?

日本産科婦人科学会の調査による生殖補助医療を用いた治療に関するデータがあります。
2010年のデータですが生殖補助医療を用いた治療は、全国の552施設で行われており、これらの施設で約24万回の治療周期が行われています。
このうち生産分娩に至った治療周期は2.7万周期でした。これは約11.4%という割合です。
つまり不妊治療を行っているご夫婦(延べ人数)の内、赤ちゃんを授かったのはわずか11%という結果なのです。
もう少し具体的にこのデータを見てみましょう。

生殖補助医療を行った奥様の年齢別のデータがあります。
奥様の年齢が32歳未満の場合には生産率(せいざんりつ。赤ちゃんが産まれる確率)は約20%という結果でした。
奥様の年齢が32歳以上になると生産率は徐々に低下し、37歳からは生産率が顕著に低下していきます。
奥様の年齢が39歳では治療開始周期あたりの生産率は10.2%でした。
奥様の年齢が40歳の生産率は7.7%
奥様の年齢が44歳では生産率は1.3%へと低下します。

この結果から奥様の年齢が40歳を超えると、生殖補助医療で赤ちゃんを授かるのは、かなり難しいということが分かります。
生産率は奥様の年齢が若いほど高く、年齢が高くなるにつれて顕著に低下します。
このように生殖補助医療の治療成績は、奥様の年齢が成績に大きく影響しています。

卵子提供 顕微授精

ロサンゼルスのクリニックの生産率は?

それでは、アクトワンの提携クリニックであるロサンゼルスのCFGの生殖補助医療の成績はどうでしょうか?

ロサンゼルスのクリニックの2015年の実績を見てみましょう。
奥様の年齢が35歳〜37歳の場合に生産率は55%
奥様の年齢が38歳〜40歳の場合には生産率は25%
奥様の年齢が41歳〜42歳の場合には生産率は23%
という結果になっています。

いずれの年齢でも日本のクリニックでの治療成績とロサンゼルスのクリニックの治療成績では大きな差があって、はるかにロサンゼルスのクリニックの成績が良いことが分かります。
ロサンゼルスのクリニックの生産率は、日本のクリニックの生産率の2倍から3倍も高く、その差は歴然なのです。
なぜこのような成績の差ができるのでしょうか?
その最も大きな要因となっているのは、PGSを行っているか否か、ということだと考えられます。

PGSを実施すれば遺伝子異常のある受精卵を排除できますので、まず着床率に差が出ます。PGSを行った胚は着床率が高く、そしてその後の流産率がとても低いのです。
このような成績の違いを目の当たりにすれば、日本で不妊治療を行うよりも、アメリカで不妊治療を行った方が良いことが分かります。
トータルで考えればその方が、時間も費用も節約できますし、結果も伴うかも知れません。
しかしながら、お仕事を持ってバリバリとキャリアを積んでいる日本の奥様が採卵周期を海外で過ごし、その後移植のために再び渡航することは困難なことです。

卵子提供プログラム

卵子提供の生産率は?

日本で不妊治療を継続して、いよいよ奥様自身の卵子では妊娠することが難しいと結論を出したご夫婦は、卵子提供プログラムを検討します。
生殖補助医療の成績が奥様の年齢に深く関係するので、奥様の子宮に問題が無い場合に、若くて妊娠能力の高いドナーの卵子を使った体外受精、すなわち卵子提供を受ければ妊娠・出産できると考えられるからです。
それでは、卵子提供の場合の生産率はどうでしょうか?

ロサンゼルスのクリニックの実績では、奥様の年齢にかかわらずドナーから卵子の提供を受けた場合の生産率は78%にもなります。
これまで見てきたデータから考えれば、この卵子提供プログラムを受けた場合の生産率が圧倒的に高いことが良く分かります。この生産率の高さが最も大きな卵子提供のメリットです。
もちろん、卵子提供を受ければ必ず妊娠できるとは限りませんし、費用もかかります。そして卵子提供にもリスクはあります。
様々なことを考慮して、十分納得した上で卵子提供を受けるようにしたいものです。

お腹の赤ちゃんと会話

卵子提供のリスクとは?

卵子提供を行う場合、いちばんのリスクとなるのは、やはり高齢出産ということでしょう。
卵子提供を受ける女性の多くは40歳を過ぎているため、妊娠高血圧症候群などのリスクが通常よりも高まります。
妊娠高血圧症候群とは、重症になると、お母さんに高血圧、たんぱく尿、むくみなどの症状が現れる症状です。
子宮や胎盤の血流が悪くなり、赤ちゃんに栄養を届けることができないなどの影響が出てきてしまいます。

妊娠高血圧症候群は妊婦さんの約20人に1人の割合で起こると言われています。妊娠32週以降に発症することが多いようですが、早発型と呼ばれる妊娠32週未満で発症した場合には重症化しやすく注意が必要です。
もともと、糖尿病や高血圧・腎臓病などを持っている、肥満、高齢出産である(40歳以上)、家族に高血圧の人がいる、多胎妊娠である、初産婦であるといった妊婦さんは妊娠高血圧症候群になるリスクが高いとされています。
妊娠高血圧症候群の治療は安静と入院が中心となります。強制的に入院されられて、食事などの管理をされることもあります。
妊娠高血圧症候群の予防の為には、かかりつけの医師による検診をしっかり受け、適切な周産期管理を受けることが最も大切なこととされています。
特に高齢出産の場合は妊娠中の経過観察・検診はとても大切なことなのです。
高齢出産となる場合には、設備の整った総合周産期母子医療センターを産院として選べば安心です。

アクトワンにご相談を

赤ちゃんがほしいご夫婦にとっては、妊娠できる確率の高い卵子提供はまさに「最後の手段」であり、夢のような方法だといえます。
まずは、Act Oneアクトワンにご面談にいらしていただき、ご納得いくまでご相談ください。
アクトワンでは移植前後のフォローアップの為のクリニックもご紹介させていただいております。かかりつけ医のない方もどうぞご相談下さい。
アクトワンでは、卵子提供に関するご相談を承っております。
卵子提供の方法やプログラムについて、また、卵子提供のリスクについても全てお話しさせていただきますので、ご不安なことや知りたいと思っていることはなんでもおたずねください。
ご相談をお待ちしております。

 

不妊治療では卵子提供も検討しよう

         

不妊治療には大きく分けて、「一般不妊治療」と「高度生殖医療(ART)」と呼ばれるものと2種類があります。

一般不妊治療と高度生殖医療(ART)とは?

妊活ではまず婦人科クリニックでの初診検査を行います。
検査で特に問題が見つからなかった場合には、まず一般不妊治療からスタートします。一般不妊治療には、タイミング法、人工授精(AIH)があります。
一般不妊治療を何度か試して成功しない場合には、体外受精などの高度生殖医療にステップアップしていくのが、日本の場合は一般的な流れとなっています。

タイミング法とは?

タイミング法は一言で言えば、排卵日を予測して性交渉するというものです。
妊娠するには、排卵後、卵子が生きている半日から1日程の間に精子と出会う必要があります。このために、排卵日の2日前から排卵日までに性交渉があると妊娠し易いのです。
排卵日を予測するためには、2つの方法があります。一つは自分で基礎体温をつけて、排卵日を予測する方法。
もう一つは医師の指導を受ける方法です。卵胞の大きさや尿中のホルモンを測定し、排卵日を測定します。排卵日の周辺で数回の通院が必要としているクリニックが多いようです。

排卵誘発剤を使用して卵巣刺激を行い、排卵を起こしてタイミング法や人工授精をすることもあります。
排卵誘発法は、本来は月経不順で卵巣機能不全が疑われる場合や排卵障害のある患者さんに対して、排卵を起こすという目的の為に使われる治療でしたが、人工授精での妊娠率を高める目的や、体外受精などの生殖補助医療の際にも広く使われるようになっています。排卵誘発剤を使用したタイミング法は保険適用になります。

人工授精とは?

人工授精は採取した精液から運動している精子だけを洗浄・回収し、妊娠しやすい期間にチューブを使い子宮内に注入する方法です。
この方法では、精子が卵子と出会うための移動距離を短くすることができるので、受精の可能性を高めることができます。
厚生労働省による厚生科学研究のデータによると、人工授精で妊娠した例の約80%は7回目以内に妊娠しているようです。その例での治療回数の平均は4.6〜3.6回となっています。

基礎体温表をつける
基礎体温表をつける

体外受精とは?

体外受精では、まず排卵誘発剤を使って卵巣を刺激して卵胞を育てます。
卵胞が育ったら、経膣で卵巣から卵子を採取(採卵)して、あらかじめ採取してあった精子と受精させます。
シャーレに入れた卵子に、培養士が洗浄・濃縮処理を行った精子を振りかけ、培養器にいれて自然に受精するのを待ちます。
体外受精とは、培養器の中で受精卵となった卵子を、移植できるようになるまで培養し、それを子宮に移植する方法を言います。
日本での臨床応用は1982年からです。体外受精は人工授精の一般不妊治療では妊娠しない場合に行われることが多い治療方法です。

顕微授精とは?

体外受精の中でも、受精のプロセスを人の手で行うものを顕微授精と言います。
通常の体外受精では卵子と精子をシャーレに入れて、自然に受精するのを待ちますが、顕微授精では顕微鏡下で卵子の中に1個の精子を直接注入します。
現在主流になってい顕微授精の方法は、細胞質内精子注入法(ICSI)で、顕微鏡で覗きながら髪の毛ほどの細井ガラス管で精子を吸い込み、卵子の細胞質に刺して注入します。
ICSI(イクシー)による受精の確立は非常に高く、平均70%から80%と言われています。

卵子の老化が不妊の原因

不妊治療の方法にはこのように、いろいろな種類がありますが、これらの治療において注意が必要なことは、あくまでも精子と卵子にそれぞれ妊孕性(にんようせい。=妊娠する力)が残っている、という場合にのみ有効であるということです。
女性は35歳以上になると、妊娠率の低下のみならず流産率も増加してきます。これは加齢による卵子の染色体異常や受精後の胚の発育不良によって起こると考えられています。
女性の加齢により、卵子の質の低下が起きることは様々な事実からも明らかになっています。
ただし、何故卵子の質が低下するのか?というメカニズムは明らかになっておらず、残念ながらその予防法がないというのが現状です。

自己の卵子を用いた治療では、女性の加齢に伴い、妊娠・生産率は低下します。しかし、若い年齢の女性からの卵子提供を受けると、女性の加齢による妊娠・出産率の低下はみられなくなります。
これはつまり、女性の加齢に伴った妊孕力低下=卵子の質の低下、が主な原因であることを示しています。

卵子提供 顕微授精

卵子提供の成功率は?

米国疾病予防管理センターの生殖補助医療統計によると、卵子提供での出生率は50%〜70%となっています。
自己卵での不妊治療では閉経年齢に差し掛かる45歳以降は殆ど出生を望めないといえますが、若い健康な女性から提供された卵子を用いた場合は、その45歳を過ぎても50%超の出生率を示しています。
これはいかに若い卵子の力(ちから)が妊娠・出産において重要な役割を担っているかを明確に示すものだということができます。
この妊娠確率は、米国疾病予防管理センターの生殖補助医療統計におけるデータです。個々のクリニックの実績・成績は異なるものになります。この数字はあくまでも「平均値」であるため、各クリニックの実績データを確認することが大切です。ご存知のとおり、「平均値」とは「真ん中」の値、となりますので、成功率の高低にはかなりの開きがある、ということを念頭にクリニックの選定をしたいものです。

高い成功率の裏に潜むリスクとは?

卵子提供エージェンシーがホームページやWEBサイトで掲げている成功率のデータの中には、通常では考えられないような高率の成功率があり驚くことがあります。
(中には成功率90%などと謳っているエージェンシーもあり)
しかしながら、よくよく聞いてみると、高率の成功率の裏にはカラクリがあって、「胚盤胞を2個同時に子宮に移植した場合の成功率」だった、ということもあるのです。
ドナー卵子による受精卵は着床率が非常に高いため、1個1個の受精卵は高い着床の確率を持っています。
2個同時の移植では、多胎のリスクがあるので注意が必要です。
卵子提供を受ける奥様は一般的に高齢出産であることが多く、多胎妊娠では早産未熟児の産まれる可能性がとても高い上に、母体への負担も非常に大きいのです。
このような高い妊娠成功率を謳っているようなクリニックや卵子提供エージェンシーは信用できないと考えた方がいいでしょう。

PGSの技術が発達した現在では、「1回の移植においては1個の胚を」ということが主流となっています。
ただ、強い希望があった場合、(子宮の状態にもよりますが)同時に移植できる胚盤胞は2個までとしているクリニックが多いようです。
胚盤胞にまで育った胚をより多く移植すれば、その分、妊娠の確率は高くなりますが、多胎のリスクがあることには充分に留意する必要があります。
いくら妊娠の確率を上げるためとはいえ、むやみに移植する胚盤胞の数を増やして、多胎妊娠の可能性を高めることは避けた方がいいのです。

これらのことから、卵子提供プログラムによる妊娠の成功率を比較する場合には、表面的な成功率を見るだけではなく、いくつの胚を移植をしてその成功率となったのかを、必ず確認することが大切です。

たとえ成功率が高くても、移植した受精卵の数が多ければ多胎妊娠のリスクが高まります。まずは正しく情報を見極めましょう。

卵子提供を受ける前に女性ホルモンの仕組みを知っておこう!

         

あなたの女性ホルモンは乱れていませんか?

女性ホルモンは妊娠・出産ができる体を作るためのものです。女性ホルモンは女性の体を守り、コントロールしているので、女性ホルモンがちゃんと働いているかを知ることはとっても大切なことです。
アクトワンの卵子提供プログラムでも女性ホルモンが正常に働くように、コントロールしていきますが、その前提として、こんなことがあってはいけません。

・無理なダイエット

・ハードな運動

・過度なストレス

・大幅な体重増加

・喫煙している

・毎日睡眠不足

これらは、女性ホルモンを乱す大敵です。あなたには思い当たることはありませんか?それでは女性ホルモンが正常に働いているかを知るにはどうしたら良いのでしょう?
それは簡単。毎月の生理を見てみればよいのです。

・周期が不安定

・経血量が減った

・月経が60日以上こない

・基礎体温が2相になっていない

こんな症状があったら、あなたの女性ホルモンは乱れているかも知れません。また卵巣機能の低下や子宮筋腫などの病気の可能性もありますので、気になる方は婦人科を受診して下さい。

女性ホルモンの分泌と仕組み

女性ホルモンは2種類あります。1つはエストロゲン、2つめはプロゲステロンです。
1つめのエストロゲン(卵胞ホルモン)は女性らしさを作るホルモンです。女性の肌や髪をきれいにし、骨や血管を守ります。また自立神経を安定させるなど女性の味方です。
2つめのプロゲステロン(黄体ホルモン)は妊娠を助けるホルモンです。子宮内膜をふかふかに厚くして受精卵の着床を助けます。そして妊娠を維持。体温を上げる働きもあります。
それでは、女性ホルモンの分泌の仕組みと月経の状態を解説します。

①脳の視床下部にある、ホルモンの司令塔からGnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)が分泌されます。

②このGnRHの司令があると、脳下垂体からゴナドトロピン(性腺刺激ホルモン)が分泌されます。ゴナドトロピンにはFSH(卵胞刺激ホルモン)とLH(黄体形成ホルモン)があります。

③FSHは卵巣内の卵胞を発育させます。卵胞が発育してくると、卵を包んでいる外側の膜である顆粒膜細胞がエストロゲン(卵胞ホルモン)を産生します。エストロゲンは徐々に増えていきますが、このうちエストロゲンの一つであるエストラジオールの増加が脳下垂体に伝えられます。

④エストラジオールの増加が脳下垂体に伝えられると脳下垂体からLHの大量放出が起こります。これをLHサージ(LH Surge) と言います。サージとは急増という意味です。LHサージが起こるとFSHにより大きく育った主席卵胞(2センチ程)は破裂して排卵します。
排卵後、卵巣に残った顆粒膜細胞は黄体となりLHの刺激によって、プロゲステロン(黄体ホルモン)が産生されます。黄体は別にエストラジオールも産生しますので、エストラジオールの分泌は2峰性を持ち、2こぶラクダと呼ばれます。

⑤一方子宮では、卵巣で分泌されるエストロゲンによって子宮内膜が形成され、さらにプロゲステロンによって厚くふかふかの状態になります。受精卵が着床しやすい状態にします。

⑥実際に受精卵の着床がなく、妊娠しなければ子宮内膜は剥がれ落ち月経となります。
このように女性ホルモンの分泌には脳と卵巣の密接な連携プレーが必要です。普段健康体のあなた。卵巣になんの異常もないのに、様々な要因が重なって脳との連携プレーが上手くいかずに生理不順になっている場合もありますので、時々チェックすることを忘れずに心がけましょう。

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基礎体温を測ってわかること

なんとなく生理が不安定、生理の周期が乱れている、月経がこない・・・このようなことはありませんか?
そんな時は基礎体温を測ってみましょう。女性ホルモンの働きが正常かどうかを見極めるには、基礎体温の測定がとても有効です。いきなり婦人科に行くのはちょっと気がひけるというあなた。まずは基礎体温を継続的に測ってみましょう。
基礎体温とは朝目覚めた時の、最も安静な状態で、舌下で測定した体温のことです。これは1日のうちで最も低い体温です。0.01℃刻みの婦人体温計で覚醒後、起床前に舌下で検温します。起床前の体温であれば良いので、必ずしも同一時刻に測る必要はありません。最近のデジタル体温計にはデータを自動で記録してくれるものもありますので、いろいろ比べてから購入すると良いと思います。
女性の体は月経周期に合わせて低温期と高温期の2相に分かれています。女性ホルモンの内、プロゲステロンには体温を上げる働きがあります。排卵後、卵巣から分泌されるプロゲステロンは脳の視床下部の体温中枢に作用するので、体温上昇が起こるのです。
このフィードバックの仕組みが上手く働かないと、女性ホルモンの波が乱れてるということになります。

基礎体温グラフの形状について

①低温期だけが続き高温期がない:これは月経はあっても排卵がない状態です。排卵がないとプロゲステロンが分泌されないので、体温が上がりません。排卵がないので妊娠もできません。

②高温期が10日以内で短い:これは排卵はあっても、プロゲステロンの分泌が不十分な状態です。子宮内膜が十分厚くならないので、受精卵が着床しにくくなっていて、妊娠が難しい状態です。

③低温期が約2週間あり、その後高温期が約2週間続く:これは正常な状態です。エストロゲンが増える低温期が約2週間あり、排卵を挟んでプロゲステロンが増える高温期が約2週間あります。低温期と高温期の温度差は0.3℃以上必要です。

さて、あたなたのリズムはどの状態に近いでしょうか?

基礎体温のグラフがフラットだったり、不規則にギザギザだったり、高温期が短かったりする人は、毎日の生活を振り返って見る必要があります。無理なダイエット、ハードな運動はしていませんか?疲労の蓄積、精神的なストレスはありませんか?こうした原因がないけれど基礎体温が正常でない人、生活は改善したけれど基礎体温が正常でない人は婦人科でホルモン検査を受けることも検討しましょうね。

エストロゲンにはプラス面もマイナス面もある

女性ホルモンのエストロゲンは、肌や髪をきれいにしたり、骨や血管を守り、自立神経を安定させる働きがあることは、前に書きました。エストロゲンはまさに女性にとっては守護神のような存在です。
一方で乳がんや子宮がんのリスクを増やし、子宮筋腫や子宮内膜症の原因となり、月経痛やPMS (プレ・メンス・シンドローム)を引き起こします。
エストロゲンにはプラス面もマイナス面もあるのです。女性の体に深く関わり、ホルモンの波で女性を翻弄する女性ホルモン。
この女性ホルモンのエストロゲンですが、一生のお付き合いかというと、そうではありません。エストロゲンが女性の体をコントロールしているのは、初潮から閉経までの約40年間です。
個人差はありますが、女性ホルモンは30歳を過ぎると徐々に減少していきます。女性ホルモンの減少はまず妊娠力の低下に現れます。

顕微鏡

卵子が育って排卵する仕組み

女性がお母さんのお腹の中にいる胎児の時に、卵母細胞は実に700万個の卵子を作り、その後卵母細胞自体はそこで消えてしまします。つまり卵子はその時に作られたものが全てで、その後は新しく作られないのです。
卵子は女性が生まれる前に作られますから、卵子の年齢は女性の年齢+1歳と考えると良いでしょう。例えばあなたが、40歳であるなら、卵子は全て41歳。女性とともに、卵子も同様に年齢を重ねて年を取るのです。
700万個あった卵子ですが段々と減っていき、その後初潮を迎える頃には20万個程になっています。この20万個の卵子は閉経時にはゼロ個となりますが、その過程はこうです。
卵巣では生理周期とは無関係に1日平均30個から40個の卵子が育ち始めますが、そのほとんどはすぐに消えてしまいます。
数ヶ月くらい成長を続けた卵子は医師が目で観察できるくらいの大きさとなります。卵胞期初めの卵巣には15個から20個程度の卵胞が観察されて、1日に1.5~2ミリずつ大きくなります。
卵胞が1センチほどになると、その内一番大きな卵胞が主席卵胞となりさらに大きく育ちますが、残りの卵胞は全てしぼんで消えてしまうのです。
こうして主席卵胞は約2センチ程まで成長し排卵します。つまり排卵するまで成長することのできる卵子はとても少なくて、初潮の頃に存在した約20万個の卵子の内、0.2%程度しかありません。
こうして、毎日卵子の数が減少するために年齢が高い女性では卵子の在庫が少なくなります。
特に37歳ごろからは急速に減少し、妊娠しにくくなります。
上記のような、たくさんの卵子の中から排卵に至る1つの卵子を選ぶというシステムが維持できなくなるのです。

卵子の減少=女性ホルモンの減少

卵子の減少は卵巣機能の低下、女性ホルモンの減少を意味します。個人差がありますが、一般的に妊娠力が低下し始めるのは平均31歳、不妊が始まるのは41歳、月経不順となるのが46歳、閉経は平均51歳です。
毎月きちんと月経が来ているから妊娠できると思っている人は多いですが、閉経の10年前には不妊が始まっています。
あなたが妊娠・出産を望むなら、こうした女性ホルモンの減少と妊娠力の低下を念頭において人生設計をする必要がありますね。

更年期症状とはなんでしょう

これまで女性ホルモン分泌には脳と卵巣の密接な連携プレーが必要だと書きました。
実は更年期の不調はこの卵巣と脳の連携プレーが乱れることによって起こります。
年齢が高くなって卵子の数が少なくなると、卵胞から産生されるエストロゲンの量が減ります。すると脳下垂体はFSH(卵胞刺激ホルモン)の量が足りないのかなと思って、どんどんFSHを分泌してその量を増やします。
卵巣は頑張ってエストロゲンを分泌しますが、その司令に答えられなくなり、やがてその強い刺激に無反応になっていきます。ホルモンと自律神経の中枢は同じ視床下部にあるので、ホルモン中枢が混乱すると、自律神経も混乱が及んで、発汗やのぼせ、動悸、イライラなどの自立神経失調症状が現れてきます。これが更年期症状の仕組みです。
そのため、更年期症状の緩和にはエストラジオールが使われます。そして、FSHの値の高い40代の女性の不妊治療にもエストラジオールが使われるのです。
投薬によって脳は卵胞が育ってきたと感じて、FSHの分泌を抑えるので卵子が本来の力を出せるようになるのです。過剰なFSHは卵巣の機能を返って妨げてしまうようです。

閉経は女性の新たなライフステージの始まり

最終的には閉経し、女性ホルモンは出なくなります。体がそれに慣れるまでは症状が辛い人もあるでしょうが、通常は閉経後3~5年で症状は落ち着いて、女性ホルモンが卵巣から分泌されないことが当たり前になり、脳も体もその状態に慣れていきます。
どうしても辛い人はHRT(ホルモン補充療法)も検討しましょう。
こうして女性ホルモンについていろいろと書いてきましたが、閉経については65%もの女性が生理から開放されたと前向きに捉えているようです。
女性にとって閉経は新たなライフステージの始まりでもあるのです!

 

 

卵子提供の成功率を上げるにはビタミンDが有効

         

あなたのビタミンDは足りていますか?

現在日本人女性の3人に2人はビタミンDが不足、4人に1人が欠乏という状態だと言われています。
ビタミンDの不足の理由は紫外線にあります。ビタミンDは皮膚に当たる紫外線によって作られますが、女性は一般的にシミを避けるために、紫外線をガードします。化粧品、日傘の使用、さらにインドアを好むライフスタイルなどですね。結果として日本人女性の大半が、ビタミンD不足に陥っているとのことです。
ビタミンD血中濃度は体外受精の治療成績だけでなく、妊娠、出産のリスクや出生児の健康にも関連するという様々な研究報告があるので、妊娠、出産を望む女性はビタミンD不足に注意する必要があります。
このことは、ビタミンDの不足が卵子提供の成功率を左右することを示しています。
ビタミンDは紫外線を浴びて体内でつくられる他、魚やしいたけなどの食品から摂取出来る他、サプリメントとして補充するのもよいでしょう。
あなたのビタミンDは足りているでしょうか?

ビタミンD不足は初期流産のリスク上昇と関連

初期流産の原因の多くは受精卵の染色体異常によるものなので、防ぎようがありません。しかし、原因が母体にある初期流産もあります。例えば過度の飲酒や肥満、重いものを持ち上げたり、夜勤したりなどの影響によるものです。
初期流産の母体側の原因として、ビタミンD不足もその1つではないか?ということを調査した研究があります。
南デンマーク地域のオーデンセ市の妊娠22週までの妊婦さん1,684名の血液を調べ血中のビタミンD濃度とその後の流産のリスクの関係を調べた研究です。
この結果、妊娠初期の流産は25名で、ビタミンDが不足している妊婦は、初期流産のリスクが、2.5倍だったことが分かったのです。なぜこのようなことが起こるのでしょうか?
その理由はこうです。
胎児は母体にとって半分異物であり、母体の免疫反応は異物を排除しようとしますので、胎児に対しては母体の免疫反応が抑制されなければなりません。

ビタミンDは免疫調整に深く関わっていることから、ビタミンDが不足することで免疫調整がうまく働かなくため、流産のリスクが高まるのです。
一方、妊娠中期の流産は33名で、中期の流産のリスクはビタミンD濃度と関連しませんでした。
この研究の結果、ビタミンDが流産予防に働くメカニズムは妊娠初期特有のものであるということが分かりました。
今回の研究成果に基づけば、ビタミンDの免疫調整作用を介しての習慣流産を予防できる可能性があります。
ハワイでアクトワンの卵子提供プログラムを受けられる奥様は、妊婦さん用(胎児期用)のマルチビタミンを服用していただきます。このマルチビタミンには、十分な量のビタミンDが含まれていますので、習慣流産の予防にも役立っているのです。
そしてビタミンDはホルモン調整因子として生殖機能全般に深く関わっているため、ビタミンDの不足によって体外受精の治療成績が低下することも、AMHの値が低くなることもあります。

ビタミンDと体外受精の成功率

それでは、ビタミンDと体外受精の成功率との関係はどうでしょうか?
マウスなどの実験では、ビタミンD欠乏が卵胞発育や排卵の障害になることが分かり、ビタミンDがその生殖機能にも深く関わっていることがわかってきました。
それではヒトではどうなのでしょう?
ハーバード公衆衛生大学院の研究チームは、体外受精に臨む100名の女性に対し、ビタミンD血液中濃度を測定し、その後の治療成績との関連を調べました。
その結果、最もビタミンDの血中濃度が高かったグループの女性は最も低かったグループの女性に比べて体外受精の成功率(受精率)が11%高いことがわかりました。
またビタミンDの血中濃度が増加すると受精率が19%高くなることもがわかりました
ところが、ビタミンDの血中濃度は妊娠率や出産率とは関連しませんでした。
体内のビタミンD濃度は体外受精受精率には関連するものの、ビタミンD濃度は妊娠率や出産率には関係しないことが分かったのです。

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ビタミンDと子宮筋腫の関係性

ビタミンDは日光にあたると紫外線の作用により、体内でコレステロールから合成することが出来ます。
ビタミンDはカルシウムの吸収を促進するため、健康な骨をつくるためには欠かせないビタミンである他、ビタミンD濃度が高い高い人は低い人に比べて大腸ガンになりにくいとか、ビタミンDはインスリンの分泌促進にも関わっていることからビタミンD濃度が低いと糖尿病にかかりやすいと言われています。
最近は生殖医療の分野でも研究によってビタミンDが様々な働きをしていることが判ってきました。ビタミンDは卵胞の形成や受精卵の子宮への着床に有利に働きますし、また妊娠中の合併症の軽減につながったりと最近最も注目度が高いのです。
ビタミンDと子宮筋腫の関係性はどうでしょうか?
子宮筋腫は一般的によくある子宮の良性腫瘍です。アメリカ国立環境衛生研究所の子宮筋腫研究では、1996年~1999年にワシントンDCに住む35~49歳の女性1,036名を対象に、超音波検査で子宮筋腫の有無を診断し、血中のビタミンD濃度と1日に太陽光にあたる時間との関係を調べました。
その結果、ビタミンDの血中濃度が十分な女性は不足している女性に比べて子宮筋腫のリスクが32%低く、1日に日光に1時間以上あたる女性も子宮筋腫のリスクが40%低いことがわかりました。
この調査からビタミンD欠乏症が子宮筋腫のリスクを増加させることが明らかになったのです。
現在日本人女性の3人に2人はビタミンDが不足、4人に1人が欠乏という状態だと言われています。つまり、90%を超える日本人女性にビタミンDが、不足しています。
でも、1日に1時間以上も日光にあたるなど、とても無理!
ならば、魚やしいたけなどの食品からビタミンDを摂取したり、サプリメントを活用して補充するのがよいでしょう。

ビタミンDと男性の精子異常の関係性

コペンハーゲン大学、発達・生殖科のマーティン・ブロンベルグ・ジェンセン博士らは最近、健康な男性300人を対象に精子の運動能力と血中ビタミンDの関係を調べました。
ジェンセン博士は調査したデンマークの健常人男性の約44%がビタミンD不足であったため、デンマークにおける高い不妊率の原因の一つがビタミンDの不足である可能性を考えたのです。
これはデンマーク人だけでなく、日本人にもあてはまります。日本人男性の約40%がビタミンD不足との調査結果もあることから、日本における不妊原因の一つが男性のビタミンD不足である可能性があるのです。
博士らの研究によると血中のビタミンD濃度が高ければ高いほど、精子の運動が活発で、正常な形態の精子が多く観察されました。
そして精子に活性型ビタミンDを添加すると、精子の運動能力が改善することが分かったのです。これは精子にビタミンD受容体があるためと考えられます。
卵子提供プログラムには、ご主人様の精子を使います。この研究から卵子提供プログラムを成功に導くためにはご主人様がビタミンD不足にならないように、注意する必要があると分かります。
ビタミンDは紫外線を受けて皮膚で合成されます。このためビタミンDを作るためには、積極的に外出して日光浴することがとても大切です。
秋から冬にかけては紫外線が弱くなると、血中のビタミンD濃度が低下することが知られています。ビタミンDは骨だけではなく、免疫、筋肉、脳機能を健康に保つ重要なビタミンで、体内調節システムとして働くホルモンのような作用があることも明らかとなりました。
ビタミンDが豊富に含まれるアン肝、サーモン、しらす干しなどの魚類や、きくらげ、干ししいたけなどの食材を摂取することでもビタミンD不足を予防できます。
これまで男性不妊といえば、ビタミンE、ビタミンB12、亜鉛、セレン、アルギニンなどの栄養素の摂取が推奨されてきました。これからはビタミンDの摂取も必要ということです。
みなさん、ビタミンDが不足しないように積極的にビタミンDを摂りましょう。

ビタミンD製剤はいつ服用するのが良いでしょう?

ビタミンDが低下している方で、ビタミンDをサプリメントなどで服用してもあまりビタミンD濃度が増加しない方がいます。それはビタミンDを服用するタイミングと関係があるのでしょうか?
それを調べた研究が米国にあります。
ビタミンD製剤を飲んでもビタミンD濃度が改善しなかった男女17名を対象に、ビタミンD製剤を飲むタイミングを変えてみました。
多くの方が食事前や軽い食事の後にビタミンD製剤を飲んでいました。
これを1日のうちで一番食べた食事の後に変えたところ、血液中のビタミンD濃度は大きく改善したのです。
ビタミンDは脂溶性ビタミンなので、食事の摂り方と関係があるのではないかという推察のもとに行われた研究です。
この研究からはビタミンDはたくさん食べた後に摂取することが有効であることが分かります。
これはビタミンDが脂溶性のビタミンのために、ディナーのような脂質が多く含まれている食事の後に摂取すると、吸収がよくなると考えられるのです。
このことからビタミンD製剤はディナーの後に服用するのが良いと思われます。
ビタミンD欠乏症は、骨とミネラル代謝のみならず、心血管疾患や免疫系や癌との関連があると言われています。
ビタミンD製剤は飲むタイミングが重要なのですね。

 

 

 

 

 

40代で卵子提供は可能?体外受精の成功確率は?

         

40代になると卵子が老化しているので、ご自身の卵子を利用された体外受精の場合は成功率が年齢とともに下がると言われています。
卵子の老化は不妊の大きな原因とされており、卵子は加齢とともに年をとり減り続けます。

卵子は胎児の時に最も数が多く、50歳を迎えるとゼロになるまでどんどん減少していきます。
また、遺伝のもととなる染色体部分の過不足が年を重ねるごとに増加します。

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それが、体外受精でも40代の方が妊娠しにくい原因とされています。
40代になると、妊娠能力がどんどんなくなっていき、流産や着床障害、受精障害もおこりやすくなります。

35歳で不妊治療をした方のうち出産された方の割合は16.8%で、40歳の方の出産率は8.1%になります。
その為、40代をこえて体外受精を20回以上おこなっても出産にいたらない方もおられます。

アメリカでは、43歳以上の方には原則的に不妊治療をおこいません。
なぜなら、不妊治療の成功率が低すぎるので、身体の負担や金銭的な負担が大きくなるのを避ける為です。
これらの理由から、卵子提供による体外受精を考えられ方も多くなっています。

40代で卵子提供による体外受精を考えられている方は、50歳になるまでの早い段階で決断しましょう。
なぜならその方にもよりますが、卵子提供による体外受精に適されている年齢は50歳までと言われているからです。

また、40代の方でもご自身の子宮などの状態が良くない方は、卵子提供による体外受精を受ける事ができない場合もあります。
最近では、多くの40代の方が海外で卵子提供を受けられています。
卵子提供を受ける事が可能かどうかは、海外の医療施設で専門的な検査をしてから、最終的にその医療施設の医師が判断します。

また、卵子提供による体外受精は成功率が50%以上と言われています。
しかし、1回目の移植手術で妊娠にいたらない方もおられます。

その場合は、2回目や3回目の手術を希望する事が可能です。
その為、40代の方はできる限り早く、1回目の受精卵の移植手術を試みられる事が望ましいです。

また海外での卵子提供による体外受精を考えておられる方は、日本や海外で卵子提供プログラムをコーディネートしてくれるエージェントを探さねばなりません。

エージェントは、それぞれ対応している国や費用、卵子提供者の登録数などもさまざまです。
安心して任せる事ができるエージェント選びには、時間がかかる事も多いです。

ActOneでは、卵子提供プログラムについてのさまざまなご質問に丁寧にお答えさせていただいております。
また、ご不安やご相談なども弊社までお気軽にしてください。