日本における卵子提供の現状 2017

       
日本における卵子提供

卵子提供は不妊治療のひとつ

卵子提供とは不妊治療の手法の1つで、なんらかの原因で奥様の卵子が使えない場合に行うプログラムです。
奥様の卵子が使えない場合とはどのようなケースがあるのでしょうか?
一般的に以下のケースがそれに該当します。

  •  生まれつき卵巣に異常がある方
  • 早発閉経(ターナー症候群を含む)の方
  • 腫瘍・癌などで卵巣を摘出された方
  • 癌などの疾病により放射線治療を受けた為、自己卵を使えない方
  • すでに自然閉経している方・ ホルモン剤の投与なしでは生理が起きない方
  • 精子側に問題がないが、受精しない方
  • 排卵誘発剤を使用した体外受精の採卵サイクルにおいて、採取できる卵子が 少量、または採取できない方
  • 過去の不妊治療で妊娠せず、年齢的に受精・着床が困難である方
  • 卵巣嚢腫、チョコレート嚢胞などで卵巣の状態が良好ではない方

卵子提供プログラムを選択する理由は様々ですが、実際にプログラムを受けられる方の90%は卵子の老化によって妊娠ができないため、卵子提供プログラムを選択されています。近年の卵子提供の増加の背景には、晩婚化による奥様の卵子の老化の影響があります。奥様の卵子が老化したために体外受精を行っても、胚の分割が進まないケースや、進んで移植しても流産してしまうケースが増えているのです。

卵子提供プログラムは若い健康な女性から卵子の提供を受けることによって、最終的には奥様がご自身で妊娠・出産することを目的としています。
卵子提供をする若くて健康なエッグドナーから卵子の提供を受けて、ご主人の精子と顕微受精させ、この受精卵を培養し胚盤胞まで成長した胚を奥様の子宮に移植することによって、奥様が実際に妊娠し出産するのです。
若く健康なエッグドナーから卵子の提供を受けることによって、卵子の要因で不妊であったケースの妊娠率、出産率は格段に上昇します。

顕微授精

卵子提供の成功率は圧倒的

それでは、卵子提供の成功率はどうでしょうか?
アクトワンの提携するロサンゼルスのクリニックの実績では、奥様の年齢にかかわらずドナーから卵子の提供を受けた場合の成功率は78%にもなります。またアクトワンのハワイのクリニックの成功率は80%です。
卵子提供の78%や80%という成功率はまさに圧倒的な数字です。
なぜなら日本における不妊治療(ART)の成功率は、奥様の年齢が40歳ならば、わずか8%しかないからです。(2010年日本産科婦人科学会の調査)

この統計から分かるように、卵子提供プログラムを受ければ、40歳の奥様でも日本での不妊治療(ART)の10倍もの成功率で妊娠・出産が可能となります。
この成功率の高さが卵子提供の大きなメリットなのです。

精子提供は良くて、なぜ卵子提供はダメなのか?

2003年4月に厚生労働省の厚生科学審議会生殖補助医療部会が出した報告書では、「子を欲しながら不妊症のために子を持つことができない法律上の夫婦に限って、精子提供、卵子提供を受けることができる」としています。
ここでは加齢により妊娠できない夫婦は対象とならないとしていますが、この報告書で加齢により妊娠できないとは、夫人の年齢が50歳以上の場合とされているので、40歳代の夫人が卵子の老化で妊娠できない時は、これに該当せず卵子提供を受けることができると考えられます。

日本産科婦人科学会の2013年1月の声明では、2003年の厚生労働省の報告書の内容について評価しながらも、日本産科婦人科学会は精子提供・卵子提供による生殖医療は、国による制度の整備がなければ行わないとしています。
ところが、日本では精子提供による不妊治療は70年近く前から盛んに行われています。この治療のおかげで出生した赤ちゃんは1万とも2万人とも言われています(正確な統計がありません)。

卵子提供と同様に、精子提供にも法整備がないにもかかわらず、精子提供は日本国内のクリニックで古くから公然とおこなわれているのです。
このことは卵子提供が日本で行われていない主な理由が、倫理的な理由ではないことを示しています。
現にこの厚労省の報告書では、「これまでに1万人以上のAIDによる出生児が誕生していると言われているが、AIDによる出生児が父親の遺伝的要素を受け継いでいないことによる大きな問題の発生は報告されていない」と書いています。
そして、遺伝的な繋がりを重視する血縁主義的な考え方は個人の価値観の問題であり、子の福祉に反しないと位置付けているのです。
厚労省も日本産科婦人科学会も、「生まれてくる子の福祉を優先する」としていて、それが重要な問題であると位置付けながら、世間一般に議論されているような倫理的な問題や、子の出自を知る権利などは本質的な問題ではなく、副次的な問題であると捉えているようです。

体外受精

卵子提供が行われない本当の理由は?

それでは日本国内で卵子提供が行われない理由はなんでしょうか?
この報告書を読めば、それが技術的な問題であると分かります。
なぜなら第三者による精子提供の内、古くから行われ、現在も日本で行われているのは人工授精によるものです。
人工授精は第三者の精子を単に夫人の子宮に入れるだけの手法なので、安全面でも、技術面でも問題がありません。
精子提供による人工授精は、このように技術的な問題がないために日本でも行われているのですが、同じ精子提供でも体外受精、特に顕微授精によるものは、卵子提供と同様に行われていません。
このことから卵子提供が日本で行われないのは単に技術的な問題なのだと分かります。

☆厚生科学審議会生殖補助医療部会の報告書はこちらから

卵子提供を海外で行う理由

米国では30年以上まえから法整備が行われ、卵子提供は一般的な不妊治療となっています。
米国の不妊治療の現場では、不妊治療を進めても妊娠に至らずに40歳以上となったご夫婦は、次のステップとして卵子提供を医師から勧められます。
このように米国では一般的な不妊治療である卵子提供も、日本では技術的な問題のために未だに行われていないというのが現実です。

国による精子提供、卵子提供の生殖医療の法整備、制度整備の議論は進んでいませんし、日本産科婦人科学会も国が決めなければ、自分達は決められないとのスタンスで積極的な関与を避けているので、日本における精子提供、卵子提供による生殖医療の法整備、制度整備は、おそらく今後もずっと棚上げ状態が継続することになりそうです。

このような絶望的な状況の中、卵子提供を望む夫婦は日本での治療を諦めて、唯一の方法である海外での治療に活路を見出していて、海外で卵子提供を受けるために渡航する日本人は年々増加している実態があります。
「2012年の厚労省研究班での調査では、海外で卵子提供を受けて産まれた子供の数は年間300人から400人と推計されており、その数は2009年のおよそ3倍に急増していている。また卵子提供を受ける女性の平均年齢は45.2歳と高齢出産であるという実態が明らかとなった」との報道もありました。

メディカルツーリズム

メディカル・ツーリズムをご存知でしょうか?

メディカルツーリズムとは、自国では受けられない先進的な医療サービスを求めて、外国に渡航して治療を受けたり検査を行ったりすることです。
まさに海外での卵子提供プログラムもこのメディカル・ツーリズムに該当します。

メディカル・ツーリズムは歴史的に古くから行われて、需要もとても大きいのですが、治療が海外であるために言葉の問題等もあり、それを支援する法人や、団体が必要となります。
卵子提供エージェンシーは海外での卵子提供をサポートする支援団体として存在するだけでなく、通常は卵子バンクの運営も行っています。
卵子提供エージェンシーがあるおかげで、日本人が海外で安心して卵子提供を受けることができますし、海外のドナーバンクでは登録数の少ない若くて健康な日本人女性をドナーとして選ぶことも可能なのです。

国の制度整備が進まない中でも、エッグドナーからの卵子提供がなくては子供が授かれない不妊夫婦は常に一定割合で存在するため、卵子提供を求めるご夫婦の数は潜在的に相当数に上ります。
そして卵子提供プログラムの認知が進むに従って、卵子提供を受けるご夫婦は毎年増加しています。
子供が欲しくとも自分の卵子では子供を持てない女性にとって、卵子提供は最後の選択肢の一つです。

アクトワンではお子様の誕生を望む全てのご夫婦に、安全で信頼できる卵子提供プログラムを提供しています。
またドナーバンクも自社で運営しているので、たくさんの若く健康な女性の中からご夫婦にふさわしいエッグドナーを選ぶことができます。
不妊治療がうまく進まなくてお悩みの奥様、一度卵子提供を検討してみませんか?

ぜひご相談下さい。