種類が豊富過ぎて、なかなか完全制覇できないマレーシアのローカルフードVOL.1

       

マレーシアの現地スタッフがお送りする、マレーシア通信#4

 「マレーシアに来たら、何を食べたら良いですか?オススメのレストランはありますか?」
との質問を頻繁に伺います。

しかしながら、いたってシンプルなこの問いに対し、的確にお答えできていない、というのが現状です。
理由はズバリ。選択肢が多すぎて、何からご説明すればよいのか見当がつかないから。

当地は多民族国家。マレー料理、中華料理、インド料理を中心に、ミャンマー、タイ、ベトナム、中東料理など、多種多様なレストランが存在します。

また、日本の各地に郷土料理があるように、
マレー料理も地方ごとに郷土料理があり、
また中華料理は広東、広州、広西、順徳、客家、福建など、
中華系のみなさんの出身地ごとの特徴を生かしたレストランが、
インド料理については乳製品を多用し粉物と合わせる北部系料理と、
シャバシャバしたスープ系のカレーとご飯を合わせる南部料理の2種類に大きく分けられます。

さて本日は、比較的ご紹介しやすいインド料理の主食を中心に、
マレーシアのローカルフードをご紹介しましょう。

ローカルに人気のインド系レストラン
ローカルに人気のインド系レストラン

日本人になじみの深いナン。
精白粉を用いてタンドーリで焼き上げられるものですが、マレーシアのみならず本国インドでも(ナンの本場プンジャビ州においても)、常食されるものではありません。

地元のみなさんが家庭、ならびに普段使いのレストランで食すインド系主食は、チャパティ、パラタ(プロンタ)、プーリー、プットゥマヤム、イドリー、トッセイ(ドーサ)、およびご飯です。

手前の女性が配っているのがチャパティ(全粒粉をまるめて焼いたもの)
手前の女性が配っているのがチャパティ(全粒粉をまるめて焼いたもの)

北インド料理限定のレストランでない限り、インド系レストランであれば上記のいずれの品々も楽しむことができます。

なお、チャパティ、パラタ、プーリーはいずれも全粒粉・水・ギーから作られる北インド系のパン。
一方、プットゥマヤム、イドリー、トッセイは、米粉を活かした南インド系の主食です。

 プットゥマヤムは米粉と水をこね、専用器具を用いて素麺ほどの細さに型抜きし、直ちに蒸したもの。

こちらの蕎麦のようなものは、タカキビで作られたプトマヤム
こちらの蕎麦のようなものは、タカキビで作られたプトマヤム
プトマヤムを作る器具。こちらに生地を入れて押し出す仕組み
プトマヤムを作る器具。こちらに生地を入れて押し出す仕組み
プトマヤムを作る器具
プトマヤムを作る器具

イドリーは米粉・豆粉の混合粉を水とこね発酵させた生地を蒸したもので、同生地をフライパン上でクレープ上に焼き上げたものがトッセイです。
(トッセイの中にお好みの具材を入れ、スペシャルトッセイを作ることも可能)

イドリーと南インド料理
イドリーと南インド料理
イドリーとプトマヤム(後方の素麺のようなもの)
イドリーとプトマヤム(後方の素麺のようなもの)


なお、これらはカレーと組み合わせるだけではなく、ヤシ砂糖やココナッツミルクとともに、オヤツとしても楽しむことができます。

イドリー2
イドリー

なお、発酵手法を多用し、あっさり仕上げられた南インド系主食や料理は胃に負担をかけにくく、当地を訪れる日本人のみなさまにはオススメの料理です。


インドの主食だけでもこれだけの種類を楽しめる当地です。「日本では食べることのできない美味しいもの」は沢山ありすぎて、なかなか制覇できるものではありません。何度でも訪れて、少しずつお試しください。