聖なる奇祭“タイプ―サム”と正月の終わりを告げる“元宵節”イベントが同日開催

       
マレーシア現地スタッフ便りルに滞在する

マレーシアの現地スタッフがお送りする、マレーシア通信#2


2020年2月8日は、当地インド系の多くを占めるタミル系ヒンドゥー教徒の祭典“タイプ―サム”と、
チャイニーズニューイヤーの最終日を意味する“元宵節”のイベントが同日に行われる、
盛沢山でラッキーな一日となりました。

タイプーサム

 
では、まずはタイプ―サムからご紹介しましょう。

 タイプーサムとは、ヒンドゥー歴のタミル月(10番目の月)の満月の日に開催されるもので、
戦いの神であるムルガン神が悪を懲らしめたことにあやかり、自身の心に潜む悪の克服や、罪穢れを洗い流すこと、
または、病気や怪我で苦しむ家族に代わり快癒祈願を行うこと等を目的に、信者らが苦行に挑む祭りです。

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2月8日の満月の空

 
顔に串を刺し、背中には多数の針をぶら下げ、
またはカヴァディと呼ばれる重い金属製装飾を一人で抱えるなどの苦痛に耐えながら、
炎天下のマレーシアの空の下を裸足で延々と歩く彼らの姿は、まさに勇士。

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カヴァディを担ぐ信者と、彼を支える仲間たち


言葉を失うほどのショックとともに、敬意で胸がいっぱいになります。

 クアラルンプールにおけるイベントのハイライトは、世界的観光地であるバトゥケイブで行われるため、
彼らは長い道のりの最後に、272段におよぶ傾斜の急な階段を上り、ようやくフィナーレを迎えます。

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バトゥケイブに向かう信者の波

なお、女性や子ども達もミルクポットを頭にのせて歩くなどの形で、この祭りに参加します。

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子どもたちもミルクポットを頭にのせてバトゥケイブを目指します

 

元宵節

続いて、当地のユニークな元宵節イベントについてご紹介しましょう。

元宵節とは、太陰暦による元日(新月)から初めて迎える満月の日(1月15日の小正月に該当)で、
正月期間の終焉を迎える日として盛大に祝われます。
正月同様、寺社仏閣への参拝、自宅の神棚での真摯な祈願、
地域によってはランタンを夜空に浮かせる姿などが見受けられるとともに、
マレーシアならではのとあるユニークな習わしが行われます。

それは、「女性が川や湖などにミカンを投げ、川下や湖の対岸で男性が拾う」というもの。

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元宵節でミカンを投げ込まれることで有名な湖

 「投げた女性と拾った男性は、やがて結ばれる」とされ、この日は「チャイニーズバレンタインデー」
とも呼ばれています。
(古来、女性の外出が禁じられていた時代、この日だけは老若男女に関わらず外出が許されたため、上記の慣習が始まったとされています)


ところで昨今では、ミカンに携帯番号を書き込んで投げる女性も増えてきており、現代的かつ合理的な出会いの場として、元宵節は有効活用されているようです。

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昨今、ミカンには電話番号が書き込まれていることも

 この慣習が日本でもあると面白いですね。