晩婚の方の卵子提供の必要性について

       

マスコミ等で報道されているように、日本では晩婚化や女性のキャリア志向で妊娠する年齢が上昇しているなどの背景もあり、不妊治療に大きな注目が集まっています。
一般に女性の妊娠のしやすさ、というものは34歳くらいから下がり始め、40歳を前に急激な低下をみせます。

妊婦

しかし「卵子の老化」についての認知が進んだのはここ数年のことであるため、今まさに妊娠を望んでいる女性達の多くが自己卵の年齢についての知識を得る機会はなかったといえます。

ただ、知識があったとしても社会や企業が女性の活躍を求める一方、産む性である女性の為の環境を整えられなかった為に、女性達が妊娠・出産を先送りせざるを得なかったということもあると考えられます。

加えて、ニュースなどで頻繁に高齢出産の話題が大きく取り上げられることも多い為、40歳を過ぎても妊娠・出産は難しいことではないとの認識が広まっています。

婦人科系疾患もない、健康である自分が不妊になるとは思いもよらなかったという女性達が多いのです。
体外受精等の高度な生殖補助医療を行えばすぐに妊娠するのだと思っていたと。

その為、長い期間、不妊に悩んだ末にようやく勇気を出して不妊治療クリニックの扉を開く女性達のほとんどが30代後半だといいます。
国立社会保障・人口問題研究所によると、不妊治療や検査を経験したご夫婦は日本では6組に1組の割合で存在し、合計数十万人が悩んでいると言われています。

一方で、日本産婦人科学会の調べでは、高度な不妊治療である体外受精で生まれたお子さんは、現在27人に1人となっており、体外受精はもはや身近な選択として一般に受け入れられています。

この日本での体外受精の件数は人口が日本の倍のアメリカを抑えて世界最多となっています。
不妊治療のクリニックの数も世界最多。

日本は世界一の不妊治療大国であると言えます。