卵子提供による高齢出産の現実

       

近年晩婚化や出産年齢の高齢化が進み、それに伴い不妊に悩むカップルも年々増加しています。

そんな中、これまでは日本国内ではあまり一般的ではなかった卵子提供による妊娠・出産体に対する注目も高まりつつあります。
不妊の原因はさまざまですが、多くは加齢による卵子の老化です。

不妊に悩むカップルは女性が高齢である場合が多いのですが、一般的に不妊治療は段階を追ってより高度な治療法に進んでいくため、最後の手段ともいえる卵子提供を行う段階では、40歳台の後半となるなど、すでに出産するには高齢と呼ばれる年齢になってしまっているケースが多くなっています。

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しかし若く健康な卵子を使って顕微授精する卵子提供は、卵子老化による影響を受けないため、高齢のカップルでも妊娠が成功する可能性の非常に高い治療法といえます。

卵子提供によって、通常ではとても妊娠・出産が適わないような年齢でも卵子提供によって出産に至ったというケースは、国内外問わず決して少なくありません。

しかし、自然妊娠であっても卵子提供による体外受精であっても、妊娠・出産には、さまざまなリスクが付きまといます。リスクのない妊娠・出産などはありえませんが、高齢の場合は一層の注意が必要です。

卵子は若く健康であっても、卵子提供を受ける奥様が40歳台後半や50歳台ともなれば、体力的に負担も大きいでしょうし、お腹が大きく、重くなってくれば日常生活でもかなりの体力を必要とします。

そして出産には肉体にかなりの負担がかかりますので、母子のことを考えると帝王切開となるケースが多いようです。

卵子提供でも多胎妊娠を避けるため、凍結胚移植をするのは1つの胚となっています。
多胎妊娠は若い母体にとってもそれなりの負担となりますが、高齢出産であればその負担はより大きなものとなるでしょう。

卵子提供では、着床前診断を経ても、移植可能な凍結胚が5個程度、場合によっては7,8個残るのが普通です。

1回の移植で仮に失敗しても、移植の機会はたくさんあり、凍結胚は半永久的に保存が可能なので焦ったり、心配する必要はありません。

2回目の凍結胚移植の成功率は85%以上に達するクリニックもあります。

卵子提供にはリスクもありますが、自分のお腹の中で赤ちゃんを育て、出産する喜びは格別なものです。

日本国内での卵子提供による妊娠・出産の理解は浅いかもしれませんが、日本でも50年以上も前から精子提供による妊娠・出産は盛んに行われていました。

精子提供による妊娠と卵子提供による妊娠とになんの違いがあるのでしょうか?

卵子提供をお考えの方の中には、周囲の理解も得にくく、これまでの不妊治療での疲労やストレスもたまって辛い思いをしている方も多いと思います。

ActOneでは、そういった患者さんの悩みや不安に対してのご相談も行っています。卵子提供を成功させるには患者さんの心の健康も非常に重要です。

ぜひお気軽にご相談ください。