卵子提供を受ける際の注意点

       

卵子提供を受ける際には、二度目、三度目の挑戦が必要となる場合もあります。
一般的に、体外受精の妊娠成功率は50%以上と言われています。

しかし、一度の挑戦で成功するとは限りません。
多くの卵子提供プログラムでは、1回目の卵子提供時に余剰胚が得られる場合がほとんどですので、余剰胚を凍結保存し二度目の挑戦に備える事ができます。

卵子提供を受けられる場合は、卵子提供エージェンシーとの契約での注意点があります。
この注意点とは、卵子提供の二度目の挑戦をされる場合にかかる費用や1回目の卵子提供時に採卵された余剰胚の凍結・解凍費用がきちんと契約書に明記されているかどうかです。

一般的に二度目の挑戦をされる場合にかかる医療費や渡航費、手数料などを含めた費用目安は、80万円程度と言われています。

注意点

費用が減る理由は、プログラムの過程が簡単になり、エッグドナーに支給する謝礼金も必要ないからです。
その為、注意点として卵子提供を受ける価格に準ずるような金額を要求している卵子提供エージェンシーには気をつけましょう。

高額な要求をするエージェンシーには、注意点をふまえて他社の費用と比較して毅然とした態度で交渉します。
卵子提供を受ける際の注意点のひとつには、出産する医療機関の選び方にあります。

なぜなら、卵子提供を受けて出産する場合はリスクが高くなる場合が多いと言われているからです。
リスクとは、早産や妊娠高血圧症候群、癒着胎盤などになります。

妊娠高血圧症候群とは、妊娠20週以降から分娩後12週まで高血圧がみられ、蛋白尿を伴う事もあります。
妊娠高血圧症候群は、母子ともに多くの合併症の原因となっています。

妊娠高血圧症候群を原因とする代表的な合併症は、子癇(しかん)や脳出血、胎盤の早期剥離などがあります。
HELLP症候群や肺水腫などを発症する場合もあります。

また妊娠を継続する事は、お母さんに大きな負担がかかります。
母体は血流量も増大し、心臓や腎臓など全身器官にたえず大きな働きをさせます。

年齢が上がると妊娠しにくくなる事には、そうしたリスクから身を守る身体の仕組みとも考えられます。
年齢が高い女性が卵子提供を受ける場合の注意点は、そうした無理を身体に強いるという事を自覚して危険を覚悟しなければなりません。

もちろん、多くの方が無事に赤ちゃんを出産されていますが、しっかりと万が一の場合に備えられる医療機関を選びましょう。