卵子提供前に精子検査は必要?

       

卵子提供を行う前に『精子検査』というものが行われます。
これは、卵子提供をはじめる前に1回の射精でどれくらいの精液が出るかを調べる方法です。

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また、その精液中にある精子の数や状態についても調べます。
男性の精液というものは、日々作り出されるものであり、日常抱えているストレスであったり、生活の習慣などによって変わります。
よって、『精子検査』は卵子提供をはじめる前に、数日おいて何度か検査を行い、その全結果をみて判断する必要があります。

射精によって出された精液を、あらかじめ病院から渡された専用の用器に入れます。
ただし、この際にコンドームを利用することは避けましょう。
コンドームに付着している薬剤によって精子に影響があるためです。
精液を採ることは病院でも行うことが可能ですが、自宅で採る場合には病院に持参する時刻から逆算して考え行うようにしましょう。

そして、容器に入れた後も保管に関しては病院の医師の指示に従う様にしましょう。
卵子提供をはじめる前の精子検査の内容は様々あり、まず採られた精液の量を測定するという検査があります。
1度の射精において20ccほどが通常ですが、体調によって量が変わってくることも考えられます。

続いては精子の数です。
通常であれば1ccの精液の中に精子が4千万個以上いることになります。
それでも、こちらも数値は体調によって左右されるでしょう。

また、『運動率』といって元気に運動している精子がどれほどいるかを調べます。
精子が受精できるかを判断できるのも『運動率』と言えます。
60%以上が正常範囲です。
そして、奇形の精子がどれほどいるかを調べる検査もあります。
奇形であれば受精できない可能性が出るので、奇形率が高いと不妊の要因となります。

精液のPh(ペーハー)値を調べる検査もあります。
酸性ではないかを調べるためです。

通常であれば中性からアルカリ性になっていて、Ph値7.2 07.8内にあります。
もし酸性に近付いていれば、無精子症の恐れがあります。
卵子提供をはじめる前に行う静止検査の費用については、検査内容によって異なり、保険が適用になるかどうかに左右されます。
精子の数や運動率についてなどの検査であれば適用となります。

注意したい点は、検査がWHOの定める基準に沿ったマニュアル通りに行われているかどうかです。
ですので、正規の方法で調べている医療機関で、卵子提供をはじめる前に精子検査をすると安心できるでしょう。
『卵子提供』をはじめる前には、準備段階として『精子検査』を行う様にすることが大事です。