日本における卵子提供の現状と実情

通常の不妊治療では妊娠することができず、
体外受精を選択するカップルの数は年々増加傾向にあるのが実情です。

現状、日本での生殖補助医療技術による治療実績は20万周期を超え、
26,000人を超える赤ちゃんが誕生しています。

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この数は、実に40人に1人の赤ちゃんが体外受精によって産まれたことを表しています。
このように、国内でも多くの事例のある体外受精ですが、卵子提供による体外受精に関してはまだまだ国内での理解は薄いというのが実情です。

自分の卵子では妊娠することが難しい女性が、第三者からの卵子提供を受けて体外受精によって妊娠する、
非配偶者間体外受精、海外では20年以上前から実施されており、米国・ヨーロッパ合わせて32,000件以上の実績があります。

卵子提供は海外でも年々需要が増えている反面、それに対する卵子提供者は不足しているのが現状です。

一方日本では、1983年に日本産婦人科学会が作成した「体外受精は婚姻関係にある夫婦にのみ認められる」という会告が公式見解とされている現状です。

2003年には、厚生科学審議会生殖補助医療部会による。
「精子・卵子・胚の提供等による生殖補助医療制度の整備に関する報告書」で、条件付きで卵子提供による体外受精および胚移植の実施が容認されました。

しかし、卵子提供によって産まれた子供の人権や、卵子提供者と卵子提供を受けた者、どちらを母親とするかなど、法整備が整っておらず、いまだにたくさんの課題をはらんでいるのが実情です。

現状、卵子提供による非配偶者間の体外受精は日本国内でも着実に増加しています。
ただし、その場合卵子提供者は匿名者に限るとされているのが実情です。

理由としては、卵子提供者が血縁や知人であると、家族関係が複雑になる可能性が高いことや、卵子の提供が矯正される可能性が高いことがあげられています。

しかし、個人で卵子提供者を探すことは非常に難しく、結果、国内で実施された非配偶者間体外受精は、すべてが血縁や知人からの卵子提供だったといいます。

この現状を解決するために、公に匿名の卵子提供者を募る卵子バンクが設立されました。
その国内第一号がOD-NETです。

OD-NETでは、登録された卵子提供者と卵子提供を望む方とをマッチングして、非配偶者間体外受精を実施している施設を調整します。

すでにこの方法での妊娠成功事例も発表されており、今後ますます利用者が増加していくと見られています。

まだまだ日本での卵子提供は多くの課題を抱えているのが実情です。
しかし、不妊に悩む多くのご夫婦の最後の砦として、国内でも安心して治療が受けられるよう、法の整備が急がれます。