卵子提供における体外妊娠の成功確率は?

不妊治療プログラムには、卵子提供の他、着床前診断プログラム、代理出産プログラム、精子ドナー体外受精プログラム、配偶者間体外受精プログラムなどがあります。
その中でも卵子提供の妊娠確率は、75%と最も高い値を示しています。

妊娠確率75%とは、いったん胚移植まで至れば75%の確率で妊娠が成功することを示しており、いかにドナー卵子の生命力が高いかを表しています。

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この妊娠確率は、パシフィック生殖医療センターでの卵子提供プログラムで、安定して挙げられている成績です。
具体的には、胚盤胞を2個同時に移植した場合に妊娠が成功する確率のことです。
ドナー卵子による受精卵は着床率が非常に高いため、1個1個の受精卵が高い着床の確率を持っています。

そのため、現在の規定では同時に移植できる胚盤胞は2個までですが、胚盤胞にまで育った段階でより多くの胚盤胞を移植すれば、その分妊娠の確率は高くなります。

しかし、胚盤胞の数をむやみに増やすと、多胎妊娠となる可能性が高くなります。
現在、胚盤胞2個の場合の妊娠確率は75%ですが、そのうち双子となる確率は40%となっています。

つまり、胚盤胞の数を増やして移植する受精卵の数が増えれば、さらに多胎となる可能性は高くなります。
女性の身体はもともと一人の赤ちゃんだけを出産する構造になっているため、多胎妊娠は母体にも胎児にも、さまざまなリスクを高めることになってしまいます。

そのため、いくら妊娠の確率を上げるためとはいえ、むやみに移植する胚盤胞の数を増やして多胎妊娠の可能性を高めることは避けた方がいいでしょう。

ところで、インターネット上の卵子提供プログラムの広告の中には、「妊娠成功率90%」と宣伝しているものを見かけることがあります。

しかし、この90%という数字は実際にはあり得ないものです。
学会が認める正式な計算法で算出すると、猪飼の胚移植につき90%の着床率という事実は存在しないということが確認されています。

そのため、このような高い妊娠成功率を謳っているようなクリニックは、あまり信用できないと考えた方がいいでしょう。

また、卵子提供プログラムによる妊娠成功率を比較する場合には、単純な確率だけでなく、いくつの胚移植をしてその成功率となったのかを必ず確認しましょう。

たとえ成功率がたかくとも、移植した受精卵の数が多ければ多胎妊娠のリスクが高まるため、まずは正しく情報を見極めましょう。