体外受精、卵子提供…不妊治療は何歳までできる?

不妊の原因はさまざまです。先天的な遺伝子疾患があったり子宮や卵巣の機能に問題があったり、女性側ではなく男性側に原因がある場合もあります。中でも原因として多いのが、卵子の老化です。

卵子が老化するとダメージの蓄積によって染色体異常が現れたり、エネルギー不足によって十分な細胞分裂が行われず、着床できなかったり、うまく着床してもそこから妊娠を維持することができずに流産してしまう確率が高くなるのです。

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そのため、女性が高齢であればあるほど不妊や流産の確率は高まります。
しかも不妊治療をしたとしても、女性の年齢が40歳を超える場合はその成功率はとても低いのです。

さらに、高齢出産には多くのリスクが伴います。妊娠高血圧症や妊娠糖尿病、早産や出産時の出血多量といった母体に現れる症状のほか、生まれてくる赤ちゃんも先天的な異常を持つ可能性が非常に高くなります。

では、何歳まで不妊治療をすることができるのでしょうか?
日本では、体外受精や顕微授精など保険の適用されない高額な高度生殖医療に関して助成制度が設けられています。

かつてはこの制度の利用に年齢制限はありませんでした。
しかし平成28年に制度が改正され、妻の年齢に43歳以下という年齢制限が設けられることになりました。

この背景に、こういった高齢での不妊治療の成功率の低さや高齢出産のリスクがあるのかもしれません。

しかし不妊に悩む女性は高齢である確率が高く、さらに高度生殖医療を受ける段階ではすでに制限年齢に達してしまっているというケースが多いのです。

それは、一般的に不妊治療が段階を追って高度な治療法に移行していくためです。
最初はタイミング法から始まり、排卵誘発剤の服用、人工授精と進みそれでも妊娠に至らなかった場合に初めて体外受精や顕微授精の選択肢が提示されるのです。

そこまでに数年から十数年かかることも珍しくはありません。
年齢が高くなればなるほど妊娠成功率も低くなり、一度の治療では妊娠に至らずに複数回の治療を必要とするのです。

しかし年齢的に助成を受けることが出来ず、結局高額な医療費が負担となって不妊治療を諦めてしまうご夫婦も少なくありません。

そんな中、若く健康な卵子を使って体外受精する卵子提供は、女性の年齢の影響を受けないため高齢夫婦であっても高い確率で妊娠が可能です。

国内での治療はまだ一般には認められていないため海外での治療となり、医療費以外に渡航費や宿泊費などが必要となるため費用は1回500~600万円と非常に高額です。

しかしそれでも他の方法に比べて妊娠の可能性が格段に高まるため、高齢のカップルにとってはまさに最後の砦とも言える治療法でしょう。