卵子提供と高齢出産のはなし

       
卵子提供プログラム

海外で卵子提供を受けられて、国内で出産される方が年々増加しています。
エッグドナーから卵子の提供を受けて、妊娠・出産する場合はリスクが高いと言われていますが、実際はどうなのでしょうか。

本当に卵子提供はリスクが高いのか?

卵子提供プログラムで、妊娠・出産をされる方がリスクが高いと言われる理由としては、高齢出産の割合がとても高いからだと言えます。
卵子提供プログラムを選択される方は、国内での不妊治療をずっと継続してこられた方で、自己卵での妊娠を断念された方が多く、それでも赤ちゃんをあきらめきれない方々なので、必然的に年齢が高くなる傾向があります。経験値で言えば、卵子提供プログラムを検討し始める平均的な年齢は43歳ぐらいからでしょう。
こういった自己卵での不妊治療を卒業してから、卵子提供プログラムに移行するという流れを考えれば、卵子提供=高齢出産となるわけです。
これを考えれば、卵子提供プログラムでの妊娠・出産の自体のリスクが高いわけではなく、卵子提供のリスクと言えばそれは高齢出産のリクスということになります。

高齢出産の実態について

日本に於ける高齢出産とは、35歳以上で初めて出産される方をいいます。WHOの定義でもそうなっていて、諸外国の定義も同様です。以前は日本では高齢出産とは30歳以上で初めて出産される方を言いました。
厚生労働省の「人口動態統計」に、赤ちゃんの出生データがあります。
これを見ると確実に晩産化が進んでいることがわかります。第1子出生時の母親の平均年齢をみてみると、1975年には平均25.7歳であったものが、2015年には平均30.7歳と、40年間で平均年齢が5歳も上昇しているのです。
このデータが示すことは、以前の日本の定義を当てはめれば、第1子の出産年齢の平均がすでに、高齢出産ということになってしまっているという事実です。
そして、第2子以降の出生データも含めると、出産時に40歳以上である比率は5.3%にまで増加するのです。
一般的に年齢が高くなればなるほど、生活習慣病をはじめとする様々な疾病が増えてくるといえます。
その中には子宮筋腫やポリープ、高血圧症や高血糖など、女性の妊娠・出産の妨げとなり得るものや、骨粗鬆症といった妊娠・出産を通じて注意すべきことも増加するのです。

アクトワンの卵子提供

高齢出産のリスクにはどんなものがある?

高齢妊娠・出産の場合に、まず挙げられるリスクがダウン症などの染色体異常の割合が高まる、ということです。
染色体異常は卵子や精子の老化現象が原因のひとつであると言われています。老化だけが原因ではありませんが、実際に母親の出産年齢が上昇するにつれてダウン症の発症率も高くなる傾向にあることは確かです。そして染色体異常によって流産の確率も高くなります。
卵子提供による妊娠では若く健康なエッグドナーから卵子の提供を受けますので、このような卵子の老化に起因する染色体の異常はそもそも少なくなります。
加えて、海外では着床前診断(PGS)を受けることが可能ですので、染色体異常のない正常な胚を移植することができます。
卵子提供プログラムでは、染色体異常に対する心配と、染色体異常が原因となる流産の心配はありません。
次のリスクとしては、妊娠中特有の病気があります。妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などがこれにあたります。
妊娠高血圧症候群は、従来妊娠中毒症と呼ばれていたもので、妊娠中や出産後に高血圧やタンパク尿が認められた場合に診断されます。
35歳以上のかたや、糖尿病、高血圧、腎臓病の既往がある方と肥満の方はなりやすいので予防に努めることが必要です。食事は薄味、体重管理と十分な休養を心がけて下さい。症状が重いと入院する必要があります。
妊娠糖尿病とは、妊娠中に初めて発症した糖尿病のことです。妊娠糖尿病では、母体はもちろんのこと、胎児にも様々な影響が出てきます。
母体では尿路感染症、流産、羊水過多などの症状が、胎児では巨大児、胎児死亡、新生児の呼吸障害などが起きやすくなると言われています。
こちらも食事療法と運動療法が中心で、重くなるとインシュリン注射を行うこともあります。
どちらも通常は妊婦全体で約10%の発症率とされていますが、35歳以上では約14%〜18%と発生率が高くなる傾向にあります。
出産には様々なリスクがある事を理解して出産にのぞまれる方とそうでない方では、いざ出産となったときの安心感が違ってきます。
20代の出産と高齢出産では体力差もあり、備えるべきリスクも違ってきます。体力不安も出てくる年齢でもありますから、規則正しい生活、栄養バランスに優れた毎日の食事を心がけ、適度な運動も取り入れることで体力の衰えをカバーすることが出来ます。
備えあれば憂いなしという言葉もあるように、食事・運動・体重を厳格に管理することが、高齢出産ではとても大切なことであると認識しましょう。
高齢出産といえども、卵子提供プラグラム受けられて無事に出産を終えられ、楽しく子育てをしている方はたくさんいらっしゃるのです。

卵子提供のアクトワン

産院には卵子提供による出産であると伝えよう

卵子提供での妊娠であることに少しでもご不安をお持ちであれば、卵子提供を受けた妊娠である事をかかりつけの病院・ご出産予定の担当医師に事前にお伝えになられるのもひとつの方法です。
理解されている、という安心感はストレスの軽減にも繋がりますし、医療機関側としてもあらゆるリスクを想定しての治療体制作りに役立てることができます。
近年は、卵子提供を海外で受けられて国内で出産される方も増加していますので、国内の病院でも高齢出産の妊婦に卵子提供を受けたかどうかを確認する病院も増加しています。
そうすることにより、様々なリスクを想定した医療体制を整えることができるため、ということです。
国内でも総合周産期母子医療センターではこのような卵子提供での出産例を多く扱っている為、卵子提供での妊娠である旨を告げても受け入れもらえないということはありません。

Act Oneアクトワンでは移植後のフォローアップのクリニックご紹介を含め、ご出産時の医療機関選びについてのご相談も承っております。
ぜひお気軽にご相談下さい。