卵子提供についての日本の法律

       
顕微授精

卵子提供の法律は?

海外で広く行われていて、不妊治療をしているカップルの認知も広がっている卵子提供プログラムですが、日本ではまだ関係する法律が作られていません。合法なのか非合法なのかという以前に法律がないのです。
法律が未整備なのでプログラムを受けるカップルや、プログラムを行うクリニックの法的な権利・義務が定められていません。
法律自体はないのですが、日本産科婦人科学会が業界の自主ルールとして、国内で卵子提供プログラムは行わないと決めたため、学会に所属する日本のクリニックはこのルールに従うことになり、これにより事実上日本で卵子提供を受けることはできなくなりました。

この学会のルールは矛盾しています。日本では70年近く前から精子ドナーによる不妊治療が行われて、たくさんの子供が出生しています。
その数は2万人を上回るとも言われていますが、精子ドナーは良くて、卵子ドナーはダメなのです。
日本の婦人科や産科のクリニックは業界のルールに従わなければ、学会を除名されてしまいます。
学会からの除名処分はクリニックにとって死活問題なので、クリニックはこれを恐れるために敢えて卵子提供やPGSなどはおこないません。

日本でのこのような事情もあって、妊娠を望むご夫婦が卵子提供プログラムを受けるためには、卵子提供に関する法律がきちんと整備されて、卵子提供を受けるカップルが法律的に十分に保護される、アメリカのロサンゼルスやハワイ、マレーシアに行って、プログラムを受ける必要があります。
特に米国、ロサンゼルスやハワイは卵子提供という不妊治療の歴史が20年、30年と長く、臨床例も治療実績も充分に積上げられていて、たくさんの方々が妊娠・出産しているので、安心して治療を受けることができます。

卵子提供日本の法律

卵子提供で産まれてくる子供は?

それでは業界の自主ルールで、卵子提供プログラムを受けられない日本のカップルが、海外で卵子提供を受けて妊娠し、赤ちゃんが産まれたときには、その子供はどのような位置付けとなるのでしょうか?
卵子提供プログラムでは、いわゆるエッグドナーの卵子、つまり若く健康な女性から提供された卵子を使うので、奥様の卵子は使いません。
それは奥様の卵子が使えない何らかの理由があるからです。そのためにエッグドナーの卵子とご主人様の精子を顕微授精させて受精卵を作ります。
こうして作られた受精卵を奥様の子宮に移植して奥様が妊娠します。

奥様は280日間に及ぶ長い妊娠期間を通して、自らのお腹の中で赤ちゃんを育て出産します。
受精卵を移植して、妊娠判定が陽性となり、胎嚢が確認されると、赤ちゃんの心拍も分かるようになります。
長く不妊治療を続けてきたご夫婦にとって、この喜びは他の何にも変え難いものです。
母子手帳をもらって、次第にお腹も大きくなり、お腹の中で動く我が子を実感していくと、奥様の母親としての自覚も高まっていきます。
こうして赤ちゃんは産まれますが、卵子提供プログラムを受けて誕生した子供は大切な我が子に違いありません。

それでは誕生した赤ちゃんはどうなるのでしょうか?
日本では出産される方が母親であると定義されているので、卵子提供プログラムで誕生した赤ちゃんは、ご夫婦の実子として戸籍に入ります。

卵子提供プログラムとは

アクトワンでは、不妊に悩むご夫婦のために、海外での卵子提供プログラムを提供しています。
正式にアクトワンと卵子提供契約書を締結すると、ご夫婦は海外に渡航して、アクトワンの提携先のクリニックの医師の診察を受けて、奥様の子宮の検査やご主人様の採精と精液検査を行います。
これを1次渡航と呼んでいます。これから進めていく卵子提供プログラムにおいて、何らかの問題があるか、ないかをこの1次渡航で検査します。

ご夫婦は1次渡航と前後して、卵子を提供してくれるエッグドナーを選びます。
卵子提供エージェンシーには、それぞれにドナーバンクがあり、エッグドナーが登録されています。
ご夫婦はエージェンシーのオフィスを訪問するなどして、ドナーファイルを閲覧します。
ドナーファイルには個人を特定できるような情報はありませんが、ご夫婦がエッグドナーを選定するための、基本的な情報が掲載されています。

血液型や身長、体重、視力、髪や目など身体情報、現在の職業、学歴、趣味や得意なこと、志望動機などの情報、ドナー自身の健康状態、アレルギー、歯の矯正、ピアス、タトゥーの有無などの情報、ご両親、祖父母の健康状態や既往症なども掲載されていて、ドナーファイルの情報は多岐にわたります。
中でもレシピエントご夫婦がドナーを選ぶ上で、最も参考にするのがエッグドナーの写真です。
ご夫婦どちらかや、親戚のどなたかの面影を探したり、ドナーさんの小さい頃の写真を観て、産まれてくる赤ちゃんに思いを馳せたりするのです。
アクトワンではドナーの写真を多数ドナーファイルに掲載しています。
こうしてご夫婦は時間をかけて慎重にエッグドナーを選びます。

ドナー事前検査
エッグドナーが決定すると、ドナーは日本国内で事前検査を受けます。ホルモン値や卵巣の状態、感染症の有無を確認するためです。
中でも卵巣年齢を知ることができるAMH値やエコーで確認できる卵胞数はドナーの事前検査の項目の中でも、ドナーとしての適正を示す有用な指標となります。

こうしてすべての検査項目で問題のない方だけが、正式にエッグドナーとなることができるのです。
正式にエッグドナーが決定されると、エッグドナーは海外に渡航し、14日以上も海外に滞在して、排卵誘発を行って採卵します。
採取された卵子は、既に凍結保管されているご主人の精子と顕微授精されます。受精卵は5日から6日間培養され、胚盤胞になったものを凍結保管します。
海外では着床前診断(PGS)を受けることを選択することができます。

PGSは胚盤胞まで培養された受精卵の内、将来胎盤になる部分の細胞を採取して行う遺伝子スクリーニングです。
すべての染色体の検査を実施しますので、遺伝子異常のない正常な胚のみを選別することが可能です。
卵子提供プログラムではPGS後の正常な胚のみを移植するので、着床率も上がり、流産率を低下させることができます。
またPGSの結果から男女の別も判明します。ご夫婦が希望すれば、正確な男女の産み分けも可能になるのです。

胚の移植のために、日本国内でホルモン剤によって子宮内膜の調整を行った奥様は海外のクリニックを訪問します。
そこで凍結されている胚が奥様の子宮に移植されるのです。これを2次渡航と呼んでいます。
アクトワンの卵子提供プログラムによって、赤ちゃんを望む多くのご夫婦が、妊娠、出産し、幸せな家庭を築いています。
産まれた子供は法律的にもご夫婦の実子として、大切に育てられているのです。